僕は派遣で雇われていた会社にそのまま正社員雇用されたのですが、正社員雇用される前は別の会社に転職しようかと考えていました。
おなじ非正規雇用でではなく、正社員としてです。その時に購入した本で「転職面接必勝法」という本があります。
2007年発売の古い本でしたが、アマゾンでの評判がすこぶるよかったため購入を決めました。
結局転職はしませんでしたが、本の中身は非常によかったため紹介したいと思います。
転職面接必勝法の書評
この本の著者・細井智彦さんはリクルートエージェントで3000人の転職を成功させた敏腕エージェント。
面接本によくありがちな、ノウハウだけを並べた本ではなく結構本質的なことを書いています。この本を読めば転職が成功する、というワケではありませんが読んで損はない内容でしょう。
本を読んで感銘を受けた内容をピックアップしていきたいと思います。
ウソはいらない
ヤフー知恵袋などで面接の悩みについて検索してみると、「面接では多少のウソはしょうがない」という回答をチラホラ見ます。
面接時に、採用されたくて心にもないことを言ってしまった経験は誰にもあるんじゃないんでしょうか?
自分が「言いたいこと」よりも「採用側が求めていること」を言ってしまいがちですよね。
多くの転職ノウハウ本にも「面接時はこう言え!」とか「こういう質問がくる」などの想定問答が記載されています。そういった想定問答どおりに回答しようとすると、どうしてもウソをつかざるをえません。
あなたもネットや雑誌、書籍などにある「想定問答」とおりに答えてしまった経験はあるはず。
質問に対して、どう答えれば受けるのか。相手の顔色ばかりうかがっていると、やがては必ず自分にウソをつくことになります。
ウソというのは、一度ついてしまうとあとはウソでウソで固めていかないと、論理的に収拾がつかなくなります、
そうするとあらゆる状況を想定したウソを準備しなければならず、自分も嘘を話すことにすごくストレスを感じてきます、しかもどんなに準備しても、予想外の事を聞かれることもあり、その場で一生懸命またウソを考えなければならなくなってしまうのです。
面接で受かりたい一心でウソを言ってしまうと、辻褄あわせが大変になるのはよくあることです。
しかし、かといってバカ正直に自分のありのままの経歴や今の会社の不満などを言って採用されるのかといえば違います。「転職面接必勝法」のなかでも正直に答えることはハッキリと否定されています。
「ウソは自分の首をしめるが、かといって「ありのままの自分」をさらけだすことがよいわけではない、ということです」
ウソでもなくバカ正直でもないのなら、なにをどう回答すればいいのでしょうか。
書籍では「一貫性」と書かれています。想定問答の落とし穴は、想定外の質問が来た時に辻褄合わせができなくなり一貫性が貫くことができなくなります。
一貫性がないちぐはぐな回答をしてしまっては信頼されなくなります。
信じられない不採用の内容
不採用の連絡というのは大抵同じような内容ですよね。「キャリア不足」というのが一番多い理由なんじゃないでしょうか。
しかし、転職エージェントを務めていた著者は採用担当に不採用の内容を確認したところ「キャリア不足」というのは建前で本当は、非常に些細な理由というのです。
「転職面接必勝法」に書かれている不採用理由の一部を上げますと…
- 主体性がなく受け身
- コミュニケーション能力に問題を感じる
- 攻撃的で批判が目立つ
- エッジが効いていない
- コートを着たまま受付に来た
- スーツで白い靴下
最初の3つは、想定の範囲内の理由だと思うのですが後者3つについては「そんな理由で不採用にするの!?」というものばかり。
「エッジが効いていない」というのは意味がわかりません。そもそもエッジって?(笑)
「コートを着たまま受付に来た」というのも、面接で緊張していれば十分考えられるシチュエーションですし、仕事のスキルなどにはまったく関係ありません。
「スーツで白い靴下」というのは、確かに不釣り合いな恰好のように思えますが、不採用の理由になるとはとても信じられません。
さらに驚いたのは、不採用理由のなかでもっとも多い理由についてです。不採用になる理由第1位ってなんだと思いますか?
「やる気がない」です。
これは意外ですね。
面接なのだから、やる気がない態度で挑む人はまずいないでしょう。みなさんやる気をもって挑んでいるはずです。
でもそこで、採用者は「本当のやる気」を見極めようと、あなたを観察しているのです。
面接官が見ている「やる気」というのは主体性を指しています。
つまり、「言われたことをやりまくるやる気」がほしいのではなく「言わなくてもやってくれるやる気」を企業はほしがっています。
主体性がないとみなされたら、面接に落とされてしまうと「転職面接必勝法」では語られています。
まとめ
転職をしようと考えている人には、非常にオススメです。2016年現在でも、アマゾンでは高評価されている書籍なので、面接に不安を感じている人は一冊購入してみるといいでしょう。
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